2001年4月に発売されたジュリア・キャメロン著作「ずっとやりたかったことをやりなさい」。
全米400万部を売り上げ、世界40カ国で翻訳されたベストセラー本です。
そして、気になる続編「いくつになっても、ずっとやりたかったことをやりなさい」が2020年8月に発売され、注目の書籍となりました。
「ずっとやりたかったことをやる」
このワードに対して、次の回答が多く見られています。
- 「仕事が落ち着いたらやる」
- 「時間と余裕ができたらやる」
- 「世界一周をやりたい」
そして、多くの人が抱える疑問が次です。
「ずっとやりたかったことをなぜ出来ていないのか」
「やりたかったことをやるにはどうすればいいか」
ついに、この疑問を整理する本が出版されました。
今回は、いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。の要約ポイントを見ていきたいと思います!
「もし今の仕事を辞めたらどうしよう」
「もし今の仕事を辞めたらどうしよう」
これは多くの人が考える疑問です。
ここで著者は、今の仕事を辞めた後に起こることをいくつか紹介しています。
参照:いくつになっても「ずっとやりたかったこと」をやりなさい
1.困惑する
今の仕事を辞めたあと、自分の生活習慣が揺らぐため困惑する傾向があります。
また定年退職の後では、何のやる気も起きずにうつ傾向になることも。
2.思い返す
「今まで何か達成したか」「子供の頃の夢は叶ったか」「いい人生だったのか」
こうした疑問を持ってしまい、「中途半端な自分だけが残ってしまった」と感じるかもしれません。しかしこれは、多くの人がそう考える傾向にあります。
3.生産性と関係性が消失する
「今日、何もしていない…」といったように、自分の中で生産性が見えなくなります。
また、仕事で関わった人との関係性も薄れていくかもしれません。
ただし、あくまでも仕事から引退しただけであって、人生から引退していないことを念頭に置くようにと推奨されています。
仕事を辞めたとき、これら3つの思考に陥入る傾向があると著者は主張しています。
そこで解決方法として、自分自身のアイデンティティを取り戻せる、ほんとうにやりたかったことをやるための「4つの手法」が解説されています。
やりたかったことをやるための「4つの手法」
本当にやりたかったことをやるための「4つの手法」が、書籍「いくつになってもずっとやりたかったことをやりなさい」にて解説されています。
注目すべきポイントは「生活ルーティン」です。
(*ルーティン・・・決まった手順や決まった動作、日課など)
日常生活のほとんどはルーティン化されているため、引退や退職などで急に生活ルーティンがなくなると、人は精神的不安定に陥りやすくなります。
じつは、生活ルーティンは人に精神的な安定をもたらしていたのです。
そして解決策は、新しいルーティンを自分で作ることにあります。
新しいルーティンを形成する
新しいルーティンは、自分の自信を取り戻し、歩んできた道を振り返って、やりたかった願望を見つけるために形成します。
「自分のやりたいことが分からない」その原因は、「自分が何者か分からない」であるため、新しいルーティンの目的は「自分を知ること」にあるのです。
それでは、自分を見つめ直すことに役立つ新しいルーティンを見ていきたいと思います。
方法1.「モーニング・ノート」
朝一番にノートに1日3ページ、思考の流れを思いつくまま手書きします
ポイントは手書きでゆっくり書き、それを楽しむように実行することです。
「え、朝から日記?」と思うかもしれませんが、これが建設的。
朝に書く内容は前向きになりやすいのです。
今日やることや心配事などを思いつくまま書くと、自分が何を考えていて、何を考えたくないかが分かるようになります。
また、スッキリした気持ちで一日を始められる効果もあります。
自分に対して「優しく書くこと」がポイントです!
モーニング・ノートの狙いは、自身の内にある「完璧主義者を封じる」ことにあります。
内なる完璧主義者とは、自分の思いつきや願望に対してダメ出しをする厳しい存在です。
自分がやりたいことを口にした場合、他の人から抑制されることもありますが、一番気を付けるべきなのは自身の内なる完璧主義者なのです。
- 朝一番に行う
- 毎朝行う
- 基本的には誰にも見せない
モーニング・ノートによって「自分が何を考えていて、何を思っているか」と自分の思考を観察するにあたり、タイピングでは早すぎるようです。
方法2.「アーティスト・デート」
週1回の1時間、自分がやってみたいことを10個書きます
「アーティスト・デート」とは、自分の中のアーティストな部分に出会うための方法です。
アーティスト・デートによって書く内容は、普段の生活ルーティンにないものに限定します。
(今までやったことがないもの、行ったことがない場所など)
「モーニング・ノート」が現在の自分をじっくり見ることに対して、「アーティスト・デート」には、まだ見ぬ自分自身と願望を発見する可能性が秘められているのです。
方法3.「ソロ・ウォーキング」
週2回20分、単独で無目的の散歩をします
「なぜやりたいことをやれていないか」を判明させるため、ソロ・ウォーキングによって外部情報を遮断し、内省する時間を作ります。
- 1.閃きが起こる
- 2.シンクロニシティを感じる
ソロ・ウォーキングで起こった「閃き」や「シンクロニシティ」は大切にメモなどを取ると良いです。
(※シンクロニシティ・・・意味のある偶然の一致)
(※なお「通勤や通学、買い物道中、子どもやペットの同伴」はソロ・ウォーキングに含まれません。また、なるべくスマホを持たないように行うと良いとされています)
方法4.「メモワール」
現在の年齢から12分割した年齢毎に、今までの人生を振り返る。これを1週間おきに行います。
(例えば、24〜35歳なら2歳毎、36歳〜47歳なら3歳毎に今までの人生を振り返る)
「思い出すのは苦手」と感じるかもしれませんが、「その時どこに住んでいたか」といざ聞かれると案外答えられるものです。
次の項目は、12分割した年齢毎に「何を思い出すか」のキッカケとなる参考例です。
たとえば、現在36〜47才なら12分割によって、3才毎に思い出します。
(大体で良いです)
- (項目)Q.どこに住んでいたか
(振り返る)A. 「3才6才9才は京都。でも12才15才は東京にいたかな(略)」 - (項目)Q.どんな音を覚えているか
(振り返る)A. 「6才9才はテニス部だからラケットの打音を覚えている。12才15才18才では初めて買ったCDの曲をよく覚えている(略)」
このように、現年齢から12分割した年齢毎に思い返していくと、「自分はどのようにして今に至るか」を思い出すようになります。
「もし仕事を辞めたら自分には何もない」ではなく、「もし仕事を辞めたら自分がどのようにして今に至るかを思い出す」が新ルーティンです。
新しいルーティンで過去と現在、そして未来を知る
「メモワール」で過去を思い返し、「モーニング・ノート」と「ソロ・ウォーキング」の2つで現在の自分が何を考えているかに集中して、「アーティスト・デート」で新しい自分に気付く。
この新ルーティンによって新しい自分に生まれ変わり、自分の未来は、そのルーティンの中に隠されているのです。
やりたいことをやるための方法(コツ編)
「やりたいことをやるための4つの方法」以外に紹介される「やりたいことをやるためのコツ」をピックアップしました!
1)年下からも教わることに慣れる
「やりたいことをやるためのコツ」1つ目は、「年下からも教わることに慣れる」です。
例えば、実績のある人が年下から教わるとき、自身の実績そのものが年下から教わるときに抵抗感を覚えやすいものです。
しかしここで謙虚さを上手く用いると、初心者のまま常に人生を楽しめる心持ちと言えます。
初心者でいられ続けることは、常に新しいことに挑戦できる楽しい時期と言えるのです!
2)自分の五感に当てはまる好きなものを各5つ用意する
「やりたいことをやるためのコツ」2つ目は、「自分の五感に当てはまる好きなものを各5つ用意すること」です。
なぜ用意が必要なのか。
その理由は、新しいことに挑戦したりすると自信を喪失する場面が出てくるからです。
そのため、常に自分の五感の内にあるどれか一つを感じられるように用意しておくと、心持ちが良くなるのです。
用意する物は、自分の五感に当てはまっている好きな物でOKです。
(例)
- 触覚→好きな肌触りの物など
- 聴覚→好きな音楽など
- 味覚→好きな味など
- 視覚→好きな風景など
- 嗅覚→好きな匂いなど
ちなみに、好きなものを書いているときは自己肯定感が上がる傾向にあります。
自分の五感に触れることは自身の幸せにも繋がります!
前記事「繊細さんの幸せリスト」でも言われていましたね!
3)架空の人生に自分を近づける
「やりたいことをやるためのコツ」3つ目は、「架空の人生に自分を近づけること」です。
例えば、「もし今の職業じゃなかったら何をしていただろう。画家をやりたかったかな」と、このように思った場合、「もし自分が画家をやっていたら〜」と想像し始めるのです。
すると、自分のやりたいことが分かるヒントとして表れることがあります。
「人生のミッションが完成しているか」を判明する
「自分の人生のミッションが完成しているか」を判明するたった一言が紹介されています。
『生きていたらまだミッションは完成していない』
この言葉は、物理学者アインシュタインの主張に近いです。
「どれだけ長い年月を生きても歳をとってはいけない」
引用:アインシュタイン(物理学者)
「好奇心旺盛な子供のように立ち上がり続けなければならない」
【要約まとめ】いくつになっても「ずっとやりたかったこと」をやりなさい
「やりたかったことをなぜやれていないのか」
この問題については、上述にある新ルーティンを実践することによって、自分で自身を蓋していたことに気づくことができます。
- 自分が「ダメだ」と思っている事に対して、他の人はダメだとは思っていない
- 「やりたいことをやれていない」のは外部の影響ではない
- 新ルーティンによって、自分だけが自分に対して「ダメだ」と蓋をしていたことへの気づきを得る
やりたいことを見つける解決本として注目を集める書籍、「いくつになっても、ずっとやりたかったことをやりなさい」でした。
「ずっとやりたかったこと」は、すでに自分の中にあるようですね。
それでは最後に、いくつになっても「ずっとやりたかったこと」をやりなさいの要約まとめです。
- 困惑
- 思い返す(いい人生だっただろうか)
- 生産性と関係性の消失
- モーニング・ノート
- アーティスト・デート
- ソロ・ウォーキング
- メモワール
- 年下からも教わることに慣れる
- 五感に当てはまる好きなものを各5つ用意する
- 架空の人生に自分を近づける
前作
1.「ずっとやりかったことを、やりなさい。」
前作
2.「ずっとやりたかったことを、やりなさい。2」
今回は内省に役立つ書籍「いくつになっても、ずっとやりたかったことをやりなさい」の要約まとめでした!
最後までお読み頂きありがとうございました!
「自分の適職を科学的に見つける本」