【科学的な適職】「幸福には適度なストレスが必要」要約まとめ

書籍「科学的な適職」要約まとめのタイトル

2019年12月に出版された書籍「科学的な適職」

本書の主旨は、幸せ度が最大にされる仕事の見つけ方です。

適職の定義を「幸せ度が最大にされる仕事」として、決して稼ぐことだけが幸福ではないと主張しています。

これから仕事を始められる人や職場経験者にも、自分の適職が何かについては幸福度に関わるので重要とされます。


科学的な適職

 (4.3)*2020/9

著者は10万本の科学論文を読破し、600人以上の学者や専門家へのインタビューを経験したサイエンスライター鈴木祐さん。

それでは「科学的な適職」見ていきましょう。

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なぜ人は適職を求めるの?

適職を求めるイメージ

なぜ人は適職を求めるのでしょう。

仕事を選べる職業選択の自由が認められたのは19世紀(1801~1900年)。

約100年前と最近になって、職業選択の自由がもたらされました。

しかし、職業選択の幅が広がったことで「どの職業が自分に適しているのか分からない」といった悩みを、多くの現代人が抱えることになってしまいました。

「科学的な適職」では、ご老人を対象としたアンケートの結果があります。

「後悔していることは何か」と聞いたところ、「果たして自分がやっていた仕事は良かったのだろうか」といった声がもっとも多く表れることになりました。

「適職を見分ける能力」は必要?

「科学的な適職」の要約内容を参考に適職を見分けようとするイメージ

そもそも、「適職を見分ける能力」は必要でしょうか。

「科学的な適職」ではその疑問に対して、「ロールモデルの無い時代に突入しているから」と説明しています。

ロールモデルとは?

自分にとって、行動や考え方の模範となる人物や思想のこと。人は無意識に「あのようになりたい」とロールモデルを選び、そのモデルの影響を受けながら成長すると言われます。

現代ではロールモデルはなくなりつつあり、社会の変化に適応することが求められるようになりました。

ロールモデルのない時代、適職を見分ける能力が必要だと「科学的な適職」は主張します。

それでは適職を見分けるにはどうすればよいでしょうか。

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仕事選びの幻想を捨てる

「科学的な適職」の要約内容を参考に仕事選びの幻想を捨てるイメージ

仕事選びにあたり、多くの人が仕事選びの幻想を抱いていると「科学的な適職」は指摘しています。

そして、仕事選びの幻想を捨てることが適職を見つけるポイントです。

仕事選びに捨てるべき7つの幻想
  1. 「好きを仕事にする」
  2. 「お金で仕事を選ぶ」
  3. 「伸びる業界や職種で選ぶ」
  4. 「楽かどうかで選ぶ」
  5. 「性格テストの結果で選ぶ」
  6. 「直感で選ぶ」
  7. 「適性に合った仕事を求める」

1.好きを仕事にする

好きなことをする人のイメージ

まず、捨てるべき幻想は「好きなことを仕事にすることです。

なぜなら、歴史に名を残す偉人や今に生きる著名人でさえ、好きなことを仕事にしていないからです。

例えばスティーブ・ジョブスです。

ジョブズは好きなことを仕事にしている?

スティーブ・ジョブズは初めからAppleアップルを設立しようと考えたでしょうか。コンピュータが好きだったでしょうか。

じつはジョブズはコンピュータよりも、宗教やスピリチュアルといった哲学が好きでした。ノープランでとっさに海外まで足を運ぶほど哲学の類に興味をもっているのです。

ここでもし、好きなことを仕事にしていたらジョブズは思想家になっていたことでしょう。

しかしジョブズはIT経営者です。


また、ナポレオンは小説家を目指し、ゴッホは聖職者を希望していました。しかしナポレオンは軍人で、ゴッホは画家です。

ゴッホに至っては、聖職者になれなかったため画家を目指したとされています。

歴史に名を残す人たちでさえ、好きなことを仕事にしていないとわかりました。

一方で、好きなことを仕事にしている人がいることも考えられるでしょう。

しかし、「好きを仕事にすることは必ず幸福とは言えない」と「科学的な適職」は指摘しています。

(このことは仕事選びの幻想4つ目「楽かどうかで仕事を選ぶ」で後述しています)

「適合派」と「成長派」

「好きを仕事にしたい人」を【適合派】

「仕事を好きになりたい人」を【成長派】

として分けた実験結果があります。

【適合派】

「自分の好きなことを仕事にする人」
理想が膨らみすぎたり、長続きしない傾向が出る

【成長派】

「もらった仕事を好きになろうとする人」
◎ トラブルに強くなる

理想は、成長派にみられるトラブルに強い精神性が大事と「科学的な適職」は主張しています。

参照引用:「科学的な適職」より要約

2.お金で仕事を選ぶ

お金で仕事を選ぼうとするイメージ

次に捨てるべき幻想は「お金で仕事を選ぶこと」です。

お金で仕事を選ぶと、幸福感は満足に得られないと「科学的な適職」は主張しています。

「給料と満足度の相関関係」

給料と満足度を数値化し、それぞれの関係性を求めました。

その結果、数値が1で完全一致を表すとき、0.5以上であれば関係があるとみなされ、0.15になるとほとんど関係しないという傾向が現れました。

参照:「科学的な適職」

「給料と満足度の相関関係」が表しているもの

  • 年収400万円からの幸福度アップは難しい
  • 年収は倍に増えても、幸福度は決して倍に増えない
  • 年収400万から800万へは、ゆるやかなさかのようにしか幸福度は上がらない
  • 年収800万円を超えると幸福度はほぼ変わらない

3.伸びる業界や業種で選ぶこと

これから成長する業界や業種をリサーチしているイメージ

さて3つ目、捨てるべき幻想は「伸びる業界や業種で選ぶこと」です。

どんな専門家でも伸びる業種が何かはわからないと言われます。

その理由として、ペンシルベニア大学の実験で行われたデータがあります。

学者や評論家を数百人集めて、3~5年目の経済状況を予測することを毎年行われていました。

しかし、未来の経済を当てた割合人数は50%ほどでした。

つまり、2分の1「当たりかハズレか」の時点で、素人が予測するのと何も変わらないことが判明したのです。

4.楽かどうか

仕事が楽すぎて空中に浮いた人がパソコン作業するイメージ

4つ目、捨てるべき幻想はらくかどうか」で仕事を選ぶことです。

たとえば、「指示するだけで仕事は終わりといった経営者」や「稼ぐ仕組みができて遊ぶだけといった人」は、らくそうに見えますが必ずも幸福ではないと「科学的な適職」は指摘します。

幸福には適度なストレスが必要

らくは幸福ではなく幸福には適度なストレスが必要だと「科学的な適職」主張しています。

幸福には適度なストレスが必要
 

「難易度と技術の関係」

難易度が高いものに技術の低い人が当たれば「不安」状態となります。

逆に、
難易度が低いものに技術の高い人が当たれば「退屈」状態となります。

さらに、
難易度が低いものを技術の低い人が当たれば「無気力」状態となります。

そして一番良い状態として、自分の技術に相当する難易度に当たったとき 「やる気」に満ちる状態となります。

したがって、「指示するだけで仕事が終わりといった経営者」は、幸福ではなく「退屈」となります。

楽かどうかで仕事を決めるのではなく、自分に合う難易度の仕事が幸福への「やる気」をもたらしてくれるのです。

以上、捨てるべき仕事選びの幻想を4つ紹介しました。

次は『七つの徳目』の登場です。

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『七つの徳目』


科学的な適職

 (4.3)*2020/9

七つの徳目とは、仕事の幸福度を決める要素です。

そして、適職の定義は幸福度が最大にされる仕事です。

つまり、「科学的な適職」の最大の主張は、「仕事選びの幻想を捨て去り『七つの徳目』を参考にすることで、幸福度が最大に高まる仕事にあたれるようになること」です。

職場において、七つの徳目が達成されるほど幸福度は上がります。

【七つの徳目】
  1. 自由・・・自分が自由にできる権利はどれくらいあるか
  2. 達成・・・自分が進歩している感覚があるか
  3. 焦点・・・スピード重視派? or リスクを避ける派?
  4. 明確・・・仕事内容が明確かどうか
  5. 多様・・・業務内容はバラエティに富んでいるか
  6. 仲間・・・自分と似た人が多いか
  7. 貢献・・・他人の生活に影響を与えているか

七つの徳目を活用しよう「マトリクス分析」

適職を選ぶとき、『七つの徳目』が活用できるカンタンな自己分析を「科学的な適職」は紹介しています。

『七つの徳目』と職場の関係性を表にして、自分に合う職場かどうかの点数をつける「マトリクス分析」と呼ばれるものです。

今回は例として「入社する場合」とします。

  /重要度ABC
自由    
達成    
焦点    
明確    
多様    
仲間    
貢献    
合計 (=)    

上のような表を作り、以下を参考に点数を記入していきます。

 マトリクス分析「点数の付け方」

  1. 基準(5段階で点数をつける)
  2. 比較対象(今回の場合A社、B社、C社など)
  3. 重要(3段階で点数をつける)

  • 基準・・・就業先や調べた情報を基にして、『七つの徳目』に当てはまるものほど高く点数を記入します。自分で感じた程度でOKです。(1〜5の5段階の点数)
     
  • 比較対象・・・たとえば会社選びの場合、上の表のようにA社、B社、C社というように表の一番上の欄に横並びで記入します。
     
  • 重要・・・『七つの徳目』のなかで、自分にとって重要だと思う項目に高く点数をつけます。(1〜3の3段階の点数)

(記述例)「自由のある職場」が自分に必要だと思う場合は、「自由」にある「重要」の欄に「3」をつける。
また、「業務内容のバラエティ」は自分に必要ないと思う場合は、「多様」にある「重要」の欄に「1」をつける。なお、自分に必要かどうか分からない場合は「2」をつける。

以上を参考にして表を作ります。

さいご、合計の算出方法は「基準×重要=合計」です。

そして、一番高い点数の項目が自分に最も適しているとなります。

【まとめ】

今回ご紹介しました「科学的な適職」の要約まとめです。

「科学的な適職」まとめ

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  1. 仕事選びの幻想 に気付いて捨て去る
  2. 【七つの徳目】を参考にする
  3. マトリクス分析 によって算出した最も高い数値が適職となる

「幸福には適度なストレスが必要」

「科学的な適職」では、適職を科学的に見つけるポイントが紹介されていました。

適職を算出して自分を客観的に知ることができる「マトリクス分析」は、軍隊の意思決定にも使われている手法でかなりの効果が見込まれています。

いろいろと応用に使えそうですね。

今回は「科学的な適職」を紹介しました!