2021年1月に出版された「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」。
こちらの本の目的は、読んだ本をアウトプットすることで自己肯定感を高めることです。
ただ闇雲に本を読むのではなく、自己肯定感が高まるように本と付き合うようにと勧められており、本の選び方からアウトプットの方法まで丁寧に解説されています。
自己肯定感に悩む人、また読書に慣れていない人にも向けられたガイド本として、今回はそのポイントをまとめていきたいと思います!
今回は「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」のポイントを要約していきます!
本を読むと得られるプラスの効果
「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」では、本を読むと得られるプラスの効果について解説されています。
「ビブリオセラピー」読書は悩みやストレスを解消する
本は自己形成を促し、心の傷を癒すものでもあると著者は主張しており、自己肯定感が低下すると次のような悩みがあると述べられています。
- ありのままの自分を受け入れられない
- 中途半端な自分に価値を見出せない
- スマホを見るたびに誰かと比較して自信をなくしがち
- 社内の人間関係でストレスが溜まりがち
- 誰かの役に立っている実感がもてず、自分に価値を見いだせない
こうした悩みに適した本を読むことを「ビブリオセラピー」(Bibliotherapy)といいます。
これは読書療法と呼ばれ、「その人の問題解決を本で援助する」というものです。カウンセラーが患者に対して薬ではなく、その人に適した本を処方する例が実際にあるようです。
本はちょっとした合間、5分ほど読むだけでも十分効果があるみたいですよ!
参照:https://studyhacker.net/columns/book-mini
また古代エジプトでは、図書館の入り口に「魂を治療する場所」と文字が刻まれていたことから、人類は昔から心の救済を本に求めていたのではないかと言われています。
読書をすると悩む時間がなくなり人生の長さが変わる
テレビやインターネットは受動的に情報が目に飛び込んできますが、読書は能動的に情報を読み取って思考します。
そのため、自分で考える時間が増えることによって、悩む時間がなくなる傾向にあるのです。
また米イエール大学が読書をする人としない人で研究した結果(2016)によると、なんと読書をしている人の方が寿命が平均2年も長いことを発表されています。
「読書は人生の長さを変える」と言われています!
本を読むと自分の価値観が明確になる
本を読むと自分の価値観が明確になり、将来の方向性が見えてくると言われています。
その理由は、人間は比較をしないと物事を正しく認識できないからです。
例えば、大学生が50mを8秒で走ることは早いと言えるか、遅いと言えるか。
データによると、大学生の男子平均が7秒ほど、女子平均が9秒ほどと挙げられています。このことから50mを8秒で走ることは平均的な速さと言えますよね。
このように、人間は何かと比べることで物事を正しく認識しようとするのです。
つまり自分の価値観を知るには、他の人の価値観に多く触れることがオススメされています。
「他人の価値観は自分の価値観を映し出す鏡」とも述べられていますよ!
読書に関する3つの誤解
ここでは「本を読む目的を見失わないようにするポイント」をまとめました。
特に、読書の習慣がない人にオススメされています。
- 全て読む必要はない
- 多く読む必要はない
- 速く読む必要はない
参照:「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」
全て読む必要はない
読書で優先することは読みたい箇所を見つけて読むことであるため、「楽をして情報を抜き取るくらいの感覚が良い」と著者は勧めています。
したがって本の内容は全て読む必要がなく、全て理解する必要もないようです。
多く読む必要はない
「読書は投資なのでそれだけに時間を割くと勿体無いのでは?」という考え方が挙げられています。
今の自分にとって読むべきものは何かという”選書スキル”が重要です。
速く読む必要はない
読書において優先すべきは「どれだけ内容を吸収できるか」です。
よって速読することを意識しないように勧められています。
自分が本を読む目的を見失わないように本の内容と照らし合わせて、自分に必要な箇所だけ読む。
本の内容が頭に入ってこない理由
「本の内容が頭に入ってこない」といったようにINPUTに原因があった場合、次の3つを疑うように著者は紹介しています。
- 自分の興味、関心が薄い本を選んでしまっている
- 本の難易度が高すぎて情報を受け付けられない
- 集中力が切れている状態で読んでしまっている
これらに当てはまっているほど、本の内容が頭に入ってこない傾向にあり、INPUTしづらい状況と言われています。
どれに当てはまっているかを意識して改善することで、INPUTする要領が向上するはずです。
効率的なOUTPUTフロー
INPUTしたものを記憶に定着させるには、OUTPUTすることが効果的と言われています。
OUTPUTとは、自分が取り入れた情報を他の人に話したり、誰かに向けて表現することです。
この本がオススメしているOUTPUTの手順は次の流れです。
- INPUTした情報の整理
- INPUTした情報の理解
- INPUTした情報の編集
- INPUTした情報の出力
まず自分が取り入れた情報を整理して、次に整理した内容を理解します。その後に編集をして、最後に発信するという流れです。
自分と相手が理解しやすくなるためにも、一番初めは情報の整理が必要ということですね!
INPUTした情報の整理をする方法
OUTPUTする内容はA4用紙1枚ほど量でOKです。具体的には、要点3つ程とその要点から何が言えるのかを自分の言葉でまとめるくらいでOKだと言われています。
実際にメモを取って内容を構成しておくと、それを見ながら伝えることができるため、アウトプットが苦手であっても相手が話の内容を理解しやすくなるのです。
読書するための集中力を上げる方法
読書を行うときは、自分を集中できる状態にすることが望ましいと言われています。
そこで、集中できる状態になれるポイントが次の2つです。
- 視界をデザインする
- 短時間の有酸素運動をする
視界をデザインする
五感の中でも視覚情報は80%を超えているため、自分の視界に余計な情報を入れないことが勧められています。
また、米テキサス大学の研究結果によると、スマホを使っていなくてもスマホが自分の近くにあるだけで、脳の認知能力の一部が消費されてしまうことが判明しているようです。
一方で豊橋技術大学の研究によると、観葉植物のような緑を10〜15%の割合で視界に入れるとストレスが減りやすく、パフォーマンスが向上することが判明したそうです。
ちなみに、オフィスに植物を取り入れることはGoogleやAmazon、多くの企業でも行われているようです。
短時間の有酸素運動をする
有酸素運動は、たった2分取り入れるだけで脳が活性化し、記憶力や集中力などが向上することがスウェーデン・ヨンショーピング大学の実験で判明されているようです。
参照:自己肯定感を上げるOUTPUT読書術
絶対に失敗しない選書の方法論
「自己肯定間を上げるOUTPUT読書術」では、後悔しないように本を選ぶポイントが3つ紹介されています。
- 自分が理解できる内容であること
- 信頼性が高いと思える根拠があること
- これからも価値が下がりにくい内容であること
これらの内1つ以上に当てはまる本を選ぶことがお勧めされています。
こちらは世界一の投資家ウォーレン・バフェットの考え方に近いと言われています。
「直感型選書」知的好奇心に寄った本の選び方
自分の直感を信じて本を選ぶことを「直感的選書」と著者は主張しています。
一方で「直感に自信がない」という場合は、本のプロローグ(あらすじ、はじめに等の箇所)と目次を熟読することをオススメしています。プロローグと目次を押さえると直感の精度を高めることができるようです。
それではプロローグと目次、それぞれ押さえておくべきポイントを挙げていきたいと思います。
プロローグで押さえておくべきポイントは、作品のコンセプトを確認することです。次の4点が参考になります。
- どんな人に向けて書いているのか
- どんなメッセージを発信しようとしているのか
- 著者の人間らしさが自分と相性が良いか
- 著者の経歴
また、目次で押さえておくべきポイントは次の2つです。
- 自分の欲しい情報があるか
- 知的好奇心を満足させてくれるテーマがあるか
プロローグと目次、これらのポイントを押さえた上で「面白そうだ!」と感じたなら、その直感は自分にとって信頼に足るものとなりえます!
参照:自己肯定感を上げるOUTPUT読書術
【要約まとめ】自己肯定感を上げるOUTPUT読書術
今回は「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」を要約してポイントをまとめました。
こちらの本は全部で5章となっていて、それぞれ次のようにまとめられていますよ!
- 第1章【人生を劇的な変える読書の威力】
本を読むことはなぜプラスに働くのかについて解説 - 第2章【超効率的OUTPUTフローが無限の可能性を引き出す】
OUTPUTの基本原則や注意点について解説 - 第3章【OUTPUT読書術の具体的な方法】
読書の準備からOUTPUTするまでの流れやテクニックについて解説 - 第4章【選書の方法論】
ネットや世間の評判に惑わされず、自分に必要な本を手に入れるコツについて解説 - 第5章【何をINPUTするのか】
本から情報を整理して吸収するコツについて解説
今回は読書で自己肯定感を上げていく「自己肯定感を上げるOUTPUT読書術」でした!
最後までお読み頂きありがとうございました!