2020年11月に出版された心理学者「内藤 誼人」著作「面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本」。
こちらの本は「なぜ面倒くさいと感じるのか」、その疑問を心理学によって分析し、モチベーションを上げる方法について解説されています!
今回は「面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本」の要約ポイントを見ていきたいと思います!
日常生活のモチベーションを上げる方法
ここでは、日常生活のモチベーションを上げる方法をピックアップしてまとめています!
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
日々の段取りを省略化する
日々の物事の段取りを省略すると、モチベーションを高められると言われています。
例えばスマホケースの場合、手帳型は一度開けないと使えませんが、片面型は開く手間がないためすぐに使えますよね。
このようにスマホを使う段取りでは、片面型の方が段取りが少なくなるため日々のモチベーションが上がりやすくなると言われているのです。
自分がよく使う物の段取りを見直して、積極的に省略化していくとモチベーションが高まります!
対処法を決めてテンプレート化しておく
選択肢が多いと人は疲れやすくなります。
そこで、日々の出来事に対して予め対処法を決めておくと、対応しやすくなるため日常のモチベーションを高く維持しやすくなります。
例えば、「晩御飯のメニューを何にしよう」と悩む日の場合、「こうしたシチュエーションのために予め決めていた数種類ほどのメニューの中から選ぶ」といったように対処法を作っておくことです。
過去に体験したシチュエーションに対して、決まった行動(テンプレート)をいくつか自分の中で決めておくと、あらゆる物事に対処しやすくなり、日常のモチベーションが上がりやすくなるのです。
選択肢を減らして自分への負担を軽くするために、予め行動を決めておくという事ですね!
毎日3週間の継続は習慣化となる
習慣化させることはモチベーションの維持に必要不可欠ですが、そもそも習慣化させることが困難かと思います。
習慣化させるには、毎日3週間かけて継続すると習慣として身に付くと言われています。
例えば、朝の散歩を日々の生活に取り入れたい場合、朝起床して散歩に出ることを3週間続けると、体に身に付き習慣化されてその日以降も継続しやすくなるのです。
習慣化させるためにも、自分へのご褒美をうまく設定すると3週間まで継続しやすくなりますよ!
心理効果でモチベーションを上げる方法
ここでは、心理効果によってモチベーションを上げる方法をピックアップしています。
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
「色彩の効果」赤色がモチベーションを上げる
「赤色」はモチベーションが上がる色とされています。
その理由は、人間は赤色を見たとき、血の色に見えてしまうためアドレナリンを分泌しようとするからです。
アドレナリンは攻撃的な状態になる性質を持っていますが、これは例えば「勇気が湧いてくる」といったように捉えることができます。
プレゼンテーションや勝負所の場面、めんどうな外出などのときは、赤色を見て「勇気」が湧くようにするとモチベーションの向上に繋げられるのです。
したがって、普段から赤いものを身につけたりするとモチベーションが向上しやすくなります。
服やアクセサリー、文房具や小物など、好きなもので赤色を身につけると良さそうですね!
「音楽の効果」ノリの良い曲調がモチベーションを上げる
ノリの良い曲調の音楽を聞くとアドレナリンの分泌が促されるため、モチベーションの向上に繋がります。
ノリの良い音楽によってモチベーションを上げる方法は古来から使われています。
兵隊は行進曲、格闘家は入場曲といったように、気分を高揚させたり士気を上げるための音楽が使われています。
「宣言する効果」プレ・コミットメント戦略
夢や目標などを宣言して、前向きに自分の行動を制限することを「プレ・コミットメント戦略」と言います。
自分を後戻りできない状態に持っていくことで、怠けられないようにする効果が働くのです。
なお、夢や目標を人前で宣言した場合、ときには笑われる事もあるかもしれません。しかしこの笑われた事を活力(エネルギー)へと変換することが「プレ・コミットメント戦略」の特性でもあるのです。
自信が無い時にこそ「プレ・コミットメント戦略」を活用するのも良いとされています!
仕事や勉強などのノルマに対してモチベーションを上げる方法
ここでは、仕事や勉強などのノルマに対してモチベーションを上げる方法についてピックアップしています。
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
自分へのご褒美を設定する
「仕事や勉強、日々の生活」などのノルマを終えた後の自分に対して「ご褒美」を予め設定しておくと、ノルマへ臨むことへのモチベーションが上がりやすくなります。
日々のタスクとご褒美をセットにすると、「報酬があるからノルマをこなせる」といった動機付けが生まれてくるのです!
この他にも、仕事中の自分へのご褒美となるものを見出すとモチベーションアップに繋がります。
例えば、「仕事先でユニークな話を聞かせてくれるAさん、たまに現れるけど今日はいるかな」といったように、作業中の自分へご褒美を設定(デザイン)しておくことも、ノルマに対してモチベーションが上がりやすいと言われています。
目標地点を短めに設定する
目標までが遠すぎるとモチベーションが上がりにくい傾向にあります。
そのため、目標までモチベーションを高く保つには、その目標をひとまず最終目標として掲げることがポイントです。
次に、その最終目標まで小まめに目標を分けて設定すると、最終目標までモチベーションを高く継続しやすくなります。
例えば Google は、YouTube チャンネルの登録者数が 10 万人を突破したユーザーには「銀の盾」を贈呈し、 100 万人を突破すると「金の盾」を贈るようにしています。
これによって、ユーザーの目標を細かく設けてモチベーションの向上を図っているのです。
さらに「期限」を設定すると、先ほどの「プレ・コミットメント戦略」のようにモチベーションの向上に繋げることができます!
物事は一発で終わらせる
「一発で物事を終わらせるようにすると手間が省けて楽になれる」という考え方があります。
これは、一連の出来事は1アクションで終わらせるとモチベーションが向上するというものです。
例えば、「届いたメールを見たときに後で返事をする」とした場合、これは「メール確認」と「後で返事をする」を合わせて2アクションとなってしまいます。
これを1アクションで終わらせるようにすると、「届いたメールを見たときにその場で返す」となります。
長考すると返事の質が上がると思うかもしれませんが、疲労対効果も踏まえても質の向上は考えにくいとされているのです!
モチベーションを下げないために必要なポイント
ここでは、モチベーションを下げないために必要なポイントをピックアップしてまとめています。
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
ロールモデルを身近に意識する
人間は身近なものから影響を受けやすいため、「尊敬できる人、憧れの人」といった人物を自分のロールモデルに当てはめると、考え方が自分にうつり良い影響を受けることができます。
自分にとって、考え方や行動の模範となる人物や思想のこと。
人は無意識に「あのようになりたい」とロールモデルを選び、そのモデルの影響を受けながら成長するとされます。
引用:https://jfruits.com/scientific-best-career
なお、ロールモデルは架空の人物やフィクションであっても適切に作用します。
書籍「科学的な適職」でもロールモデルについて解説されていましたよね!
身軽にする
重いものを持っていると、人間は心理的に負荷がかかってしまい、モチベーションが上がりづらいと言われています。
そのため、自分の荷物を軽くするとモチベーションが上がりやすくなります。
ここで一つ、「重さで反応の変化を確かめる実験」を紹介します。
実験の内容は、女性の写真が入ったバインダーを男性の被験者に渡して、「この女性を口説いたときに好印象を持ってもらえると思いますか?」と問うものです。
このとき被験者の返答は、受け取ったバインダーが重いときと軽いときで異なったのです。
重い→「ムリだと思います」
軽い→「とりあえずやってみます」
身軽だとモチベーションが上がりやすくなるのですね!
見切り発車する
「モチベーションが上がらないから何もしたくない」という経験は誰にでもあると思います。
そのようなときは、「モチベーションが上がるかもしれないから、とりあえずやってみる」という意識を持つと、モチベーションの向上に繋げることができます。
これは「作業興奮」というものであり、何か作業を行なっている間に楽しくなってくるという心理です。
「モチベーションを上げるためにモチベーションを上げる」といった発想は、「目標地点を短く設定する」と同じなのでポジティブな効果を生みます!
モチベーションの基本となるポイント
ここでは、モチベーションの基本(基盤)となるポイントをピックアップしてまとめています。
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
自分のために生きる「野心=夢」「欲望=希望」
基本的にモチベーションが上がらないと感じたときは、自分の欲にフタをして閉めているのかもしれません。
そのようなときは、「自分のために生きる」という意識を高めるとモチベーションの向上に繋がります。
野心や欲望という言葉は人聞きが良くないかもしれませんが、自分にとって「野心=自分の夢」「欲望=自分の希望」といったように捉え直してみると、基本的なモチベーションが上がる傾向にあるのです。
体力・メンタルを向上させる
基本的にモチベーションが上がらないと感じたときは、体力を上げるとモチベーションの向上に繋がります。
とくに「睡眠と食事と運動」が密接に関わってくるため、このあたりを見つめ直すと良いとされています。
また、メンタル(精神面)にはルーティンが密接に関わっています。
「自分は○○したらメンタルが整う」といったように、何かをする前に「決まった動作」をあえて作ると、その動作を行ったときにモチベーションが上がりやすくなります。
「勉強する前にハチマキを巻く」といった感じで、「やる気スイッチ」を自分で作るということですね!
モチベーションを上げる小技3選
ここでは、モチベーションを上げる小技をピックアップしてまとめています。
参照:面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本
褒めてもらう
褒めてもらうとモチベーションがアップする傾向にあります。
例えば、「ねえ聞いて!やっと私は○○が出来るようになったの!スゴくない?」といったように、あえて自分から相手に対して褒めてもらうように発言することが推奨されています。
「自発的に褒めてもらう」という小技ですね!
過度な反省や自己否定をしない
問題(トラブル)が起こった過去のことに対して、過度な反省や自己否定をしないようにすると、モチベーションの向上に繋がります。
反省をしすぎると過去にとらわれてしまい、自己肯定感の低下や自己否定につながる恐れがあるからです。
過去の問題に対しては改善のみを考えると良いとされています!
言葉を変える(言い換える)
言葉の力は強力です。
自分のことをポジティブに言い換える言葉はモチベーションを大きく向上します。
特に自分の中のネガティブだと思う側面をポジティブに言い換えるほど強い効果をもたらします。
例えば、ディズニーランドでは、「従業員」を「キャスト」として言い換えられています。これは一人一人が演出者としての意識を高める効果があるからです。
前回の記事「自己肯定感の教科書」でも、言い換えの効果が解説されていましたよね!
【要約まとめ】
最後に、これまでのモチベーションUP方法のポイントをまとめます!
今回は「面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本」の要約まとめでした!
最後までお読み頂きありがとうございました!