【伝え方が9割】相手を動かす・誘導させる「伝わる言葉の作り方」

書籍「伝え方が9割」について要約まとめ

2013年に初版された書籍「伝え方が9割」。現在でも売れ続けているのには理由があります。

本書はコピーライターの視点から描かれた伝え方の本であり,広告フレーズやキャッチコピーを数々生み出すプロの技術が惜しみなく注がれた本といえるでしょう。

もちろん「伝え方が9割」はコピーライターだけに向けられた本ではなく,あらゆる人が使える技術として提供されています。

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とはいえ著者は言います。

「私はコピーライターになろうと思ったわけではなく,たまたま受かった会社でたまたま配属されたのがコピーライターでした。もともとコミュニケーションは苦手です。」

著者は仕事結果が出ないまま辞職しようとしたときに一度踏みとどまり,人の心を掴むワードを調べ始めます。

素晴らしいと思う言葉をメモしていくうちある傾向に気づきました。

—それからというもの,国内にとどまらず国外でも評されるほどの結果が出たのです。

本書で紹介される技術はレシピのように扱うことを推奨しています。

誰でもレシピ通り作ればある程度のクオリティで完成することから,伝え方も同様にレシピ通り作れば良いとあります。

この記事では「伝え方が9割」における3ポイント「伝え方の手順」「相手を動かす伝え方」「伝わる言葉の作り方」を要約してご紹介しています。

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そもそも伝えることは必要?

人生の節目は自分の気持ちを伝えて相手からYESを引き出す作業です。

ちまたに溢れる情報は,企業だけでなく個人も発信するようになりました。10年で情報量は530倍も膨れ上がりますます伝え方の時代になっていくでしょう。

また,人は1日に平均22回も頼みごとを行っている節もあります。

伝え方の手順

「伝え方が9割」における1つ目のポイントは「伝え方の手順」です。

  1. 思ったことをそのまま言葉にしない
  2. 相手のメリットを考える
  3. お互いのメリットを一致させる

1.思ったことをそのまま言葉にしない

思ったことをそのまま言葉にすると相手の返事はYESよりNOの傾向が高いです。

2.相手のメリットを考える

次に「相手のメリット」を考えます。

相手の傾向や特徴を把握しておくと相手のメリットに繋がりやすくなります。とくに好きなものは知っておくと良いでしょう。

3.自分と相手のメリットを一致させる

1.思ったことをそのまま言葉にしない
2.相手のメリットを考える

最後に「自分と相手のメリットを一致」させます。

YESがもらえるように伝える

例として「デートすること」を目標とします。

相手からYESの返事がもらえるように伝えましょう。

×「デートしてください!好きです!おねがいします!」

これでは「自分が思ったことをそのまま言葉にしている」のでYESの傾向は低いです。
(相手からすると急すぎます)

ここで伝え方の手順を踏んでみましょう。

1.自分が思ったことをそのまま言葉にしないようにする
デートしてください!・・・

2.相手のメリットを考える
(相手はフレンチが好きなようだ)

3.自分と相手のメリットを一致させる
(自分:デートがしたい / 相手:フレンチが好き)

以上の伝え方の手順を踏まえると

A.「新しいフランス料理店がオープンしましたね,あの辺は道が混み合ってますので良ければ一緒にどうですか?」

このように,お互いのメリットが一致する伝え方をするとYESの確率が上がります。

以上が「伝え方の手順」です。

自分と相手のメリットは習慣づけて考えるようにすると効果的です。

次に「相手を動かす伝え方」「伝わる言葉の作り方」をご紹介します。

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相手を動かす伝え方

次は,相手の行動を促したり誘導させる伝え方です。

  1. 相手のメリットになることを伝える
  2. 相手の嫌いなことによって避けさせる
  3. 相手に決断ではなく,比較させる
  4. 相手を承認する
  5. 相手と共同する

1.相手のメリットになることを伝える

相手のメリットになることを伝えます。

ファストフード店の例

料理提供の遅れをお客様に伝えないといけない場合,相手のメリットになることを一言つけ加えます

 「提供が遅れてしまい申し訳ございません」
 ↓
◎「ただいま出来立てをご用意しておりますので3分ほどお待ちいただけますか?

「たった数分で出来立てを食べられる」というメリットを相手に感じさせます

飛行機内の例

後部座席の人は前座席の人が降りるまで辛抱して待つ状況でのアナウンスです。

△「後部座席の方は離席に時間がかかりますので少々お待ちください」
 ↓
◎「後部座席にお乗りの方はごゆっくりお仕度ください

後部座席の人は「そうか今はゆっくりできる時間でもあるな。前座席の人は急いで大変だな。」と自分の状況をメリットに寄せて考えられるようになります。

このように,相手をメリットに寄せる伝え方はとても効果的です。

「雨の日で気分が沈む」でもメリットに寄せて考えると「キレイな虹が見れるかもしれない日」といえます。

相手がシビアな状況でもそこにメリットを見出し伝える。

すると,相手は自分の状況にメリットがあることを認識するようになります。

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2.相手の嫌いなことによって避けさせる

相手の嫌いなコトによって行動を制限させる伝え方です。

たとえば違法駐輪をやめさせる場合は,次の注意書きが効果的です。

「ここに自転車を自由にお捨てください」

この伝え方によって相手は「ここに自転車を停めらたら誰かに持っていかれてしまう」という考えるため,駐輪することがムズかしくなります。

嫌なコト(デメリット)を伝えると相手の行動が制限されていきます。

3.相手に決断ではなく比較させる

人間にとって決断することは負担がかかる行為なので,決断ではなく比較をさせます。

決断させる「YES or NO」ではなく比較させる「A or B」にすると負担が軽くなります。

たとえば

△「カラオケ行きますか?」(YES or NO で聞いている)
 ↓
◯「カラオケ,金曜日か土曜日どっちにしますか?」(A or B で聞いている)

「A or B」すると,決断ではなくなるので考える負担が減ります。

決断ではなく比較させることでYESへ向かいやすくなります。

4.相手を承認する

人は誰でも*承認されたい欲求があります。(*承認=褒められたり,感謝されたり,「いいね」をつけられたい等)

人は承認されてからお願いされると断りづらくなります。

たとえば,

△「いつものコーヒーをお願い」(欲求を思ったまま口にしている)
 ↓
◯「いつもおいしいコーヒーをありがとう。今日も頼めるかい?」(相手を承認してから頼んでいる)

相手を承認してからお願いごとをすると,相手も嬉しい気持ちになりYESと答えやすいです。

5.相手と共同する

「〜をやってくれませんか?」と伝えるよりも,「〜を一緒にやりませんか?」と伝えたほうがYESと答えやすくなります。

「Aさんも一緒にやります。Bさんも一緒です。Cさんも一緒にやりませんか?」

こう聞かれるとCさんはYESの返答がしやすくなります。

ひとこと「一緒にやる」という共同性をもたせるとYESの傾向が上がります。

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「相手を動かす伝え方」は誰でもできる

以上,紹介しましたのは「相手を動かす伝え方」です。

  1. 相手のメリットになることを伝える
  2. 相手の嫌いなことによって避けさせる
  3. 相手に決断ではなく,比較させる
  4. 相手を承認する
  5. 相手と共同する

続いて,これら「相手を動かす伝え方」を確実に成功させるための伝わる言葉の作り方をご紹介します。

伝わる言葉の作り方

「伝え方が9割」における,伝わる言葉の作り方です。(要約)

  1. サプライズ法
  2. ギャップ法
  3. 体の反応
  4. リピート法
  5. クライマックス法

1.サプライズ法

相手に寄り添うサプライズワードのひとつとして「そうだ、」の一言があります。

広告のキャッチコピーとして,「そうだ、」のサプライズワードを使うと以下になります。

△「京都へ行こう!」
 ↓
◎「そうだ、京都へ行こう!」

この「そうだ、」は一言にして強力です。

京都は日本の観光地で「旅行で行ったきり」など,行きたい気持ちがありながら行く機会を見出せず常に日本人の潜在意識に抱えているものです。

「そうだ、」はそうした気持ちに寄り添う効果があるのです。

サプライズワードは他に「お〜いお茶」などが挙げられます。

2.ギャップ法則

シンプルに「答えはBだ」というより,「答えはAではなくBだ」といった「〜ではなくをつけた方がより効果的に伝わります。

これは米国オバマ元大統領が当選したときにも使われていました。

「私の勝利ではない。あなた方の勝利だ。」

このとき,民衆は歓喜を上げました。

話の要点と反対の意味をもつコトバを前にもってくると,誰でもギャップワードをつくることができます。

要点:△このパスタはおいしい
 ↓↓ (「おいしい」の反対は「まずい」)
発言:◯今までのパスタがまずいと思えるほど,このパスタはおいしい

「AではなくB」という言い方はより効果的に相手に伝わります。

.体の反応

(自分が感じた)体の反応をつけ加える伝え方です。

△「良い映画だった」
 ↓
◯「まばたきするのが勿体ないくらい良い映画だった」

こう言われると,「きっと綺麗な映像だったのだろう」というように伝わります。

体の反応は人間同士で共感しやすいのです。

4.リピート法

繰り返し同じワードを使うことで相手に伝わる効果はより高くなります。

ヒットソングなどは同じワードを繰り返しているパターンが多くあります。

円広志さんの曲「夢想花」も繰り返し同じ言葉を使っています。
(サビ:とんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんでとんで〜まわってまわって〜)

リピートをしない「とんで〜まわって〜」と比べると,はるかに飛んでいる印象を受けます。

5.クライマックス法

クライマックス法とは,言葉をかなり強調させる方法です。

  •  「ここだけの話ですが、」
  •  「これだけは覚えてほしい」
  •  「ここが重要なポイントです」

などが挙げられます。

まとめ

「伝える手順」「相手を動かす伝え方」「伝わる言葉の作り方」を紹介しました。

さいごに「伝え方が9割」の内容まとめです。

—「伝え方が9割」まとめ—

  1. 「伝える手順」を伝え方のベースとする。
  2. 「相手を動かす伝え方」をベースとして理解する。
  3. 「伝わる言葉の作り方」によって,相手に効果的に伝わるようになる。

「伝え方の手順」

  1. 思ったことをそのまま言葉にしない
  2. 相手のメリットを考える
  3. お互いのメリットを一致させる

「相手を動かす伝え方」

  1. 相手のメリットになることを伝える
  2. 相手の嫌いなことによって避けさせる
  3. 相手に決断ではなく,比較させる
  4. 相手を承認する
  5. 相手と共同する

「伝わる言葉の作り方」

  1. サプライズ法
  2. ギャップ法
  3. 体の反応
  4. リピート法
  5. クライマックス法

コミュニケーションが慣れないうちは「なかなかできない」と思いがちです。

著者は本書で紹介した伝え方の技術は,料理のレシピに捉えるように例えています。

何回もレシピを見ながら料理していると次の工程を覚えるように,レシピ「伝え方が9割」を見ながら伝わるコトバを作っていく。

そのことによって,伝え方が上達するというレシピ本でした。

マンガ版