怒りは二次感情【アンガーマネジメント】心理的安全性は生産的|要約まとめ

書籍「アンガーマネジメント」の要約まとめイメージ(怒りは二次感情)

2020年3月に出版された「アンガーマネジメント」(戸田久実さん著)。

アンガーマネジメントとは、「怒りを科学的に考えてコントロールすること」です。

怒りのコントロール方法として注目が集まる理由は、2020年6月に施行された「パワハラ防止法」にあります。

「パワハラ防止法」とは?

パワハラの疑いがかかった企業や団体は行政機関から注意が入り、改善されない場合は「企業名」または「団体名」が政府によって公表されるというもの。


アンガーマネジメント

 (4.5)*2020/8

それでは書籍「アンガーマネジメント」、見ていきましょう。

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怒りとは?

スマートフォンに向かって怒る人のイメージ

怒りは、感情の中でもっとも攻撃性が高いため、人間関係を破壊する要因となります。

体罰や言葉によるパワハラは昨今にあることでしょう。

また、怒りは自分自身へ向かうことがあり、自傷行為につながる恐れがあります。

自分の体を傷つけるだけでなく、過度な飲酒や喫煙なども自傷行為に含まれてしまうのです。

心理的安全性は生産性を高める

アンガーマネジメントを設定して心理的安全性が保たれた怒りのない現場のイメージ

怒りのない現場には心理的安全性が生まれ、生産性が高まります。

このことを実験したのが、一企業Googleです。

Googleは4年にかけて、「プロジェクト・アリストテレス」を実施しました。(2012年〜2016年)

プロジェクト・アリストテレスとは

職場で怒りのない状況を作ったり、攻撃性を排除するように取り組み、結果として生産性の向上を調べる計画のことです。

プロジェクトの結果、心理的安全性が保たれている職場は、生産性が圧倒的に向上することがわかりました。

アンガーマネジメントは、怒りによる損失を防ぐというよりも、むしろプラスのエネルギーを生み出します。

そして、法律的にもこうした傾向が求められるようになったのです。

心理的安全性が保たれている現場の特徴
  1. 自己開示(心が開ける)
  2. 自己表現(自分の言葉で話せる)
  3. 自己認識(自分はここにいて良いと思える)
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怒りは二次感情である

書籍「アンガーマネジメント」の要約内容から怒りは二次感情であることを表したイメージ

「怒りは他人のせいで生み出されている」と思いがちですが、怒りは自分自身で作っているため、自身でコントロールが可能です。

こうした怒りのメカニズムを知ることが、怒りのコントロールに繋がります。

怒りコントロールは心理学者アドラーも主張しています

以下では、怒りのメカニズムを要約してまとめています。

「怒りはどう生まれる?」怒りの原因

怒りの原因を探る人のイメージ
怒りが生まれる原因
  1. 「〜すべき」という信念
  2. 防衛感情

「〜すべき」という信念

怒りの原因1つ目は、誰もが持つ「〜すべき」という信念です。

ヒトは、自分の信念と違うものを見たとき、怒りが生まれやすくなります。

また、「常識、普通は、当然、当たり前」といった、「〜すべき」ワードは怒りの黄色信号です。

もし、「常識的に〜」「普通は〜」などの怒りの黄色信号が出てしまった場合、

「いや、これは自分の思い込みか」と考えることにより、ヒトには個人差があることを思い返しやすくなります。

防衛感情

怒りの原因2つ目は防衛感情です。

ヒトは、自分や自身のモノをわるく言われたり、攻撃されたとき、自らの大切なモノを守るために怒りが発生しやすい状態になります。

怒りは二次感情なため、初めの一次感情(悲しみ、虚しさ、困惑)を防衛するために、二次感情として怒りが発生します。

一次感情に気付くと怒りに捉われなくなり、正直な気持ちに近づくようになります。


アンガーマネジメント

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怒りにくいメンタルを作る

アンガーマネジメントの要約内容から怒りにくいメンタルを作る人のイメージ

怒りは、自分の近しい存在に強く出てしまう傾向があります。

たとえば、家族や親しい友人であれば、なんでも主張してしまうケースです。

しかし、近しい存在に怒りが強く出ることは「甘えの行動」と著者は主張します。

そこで、怒りにくいメンタルを作るために、「怒りにすぐ対処していく方法」「長期的に改善していく方法」があります。

怒りにすぐ対処する方法

「アンガーマネジメント」における怒りの対処法として「怒りが込み上げたときに6秒待つ人」のイメージ

怒りが込み上げてきたら
6秒STOPする

どうやらヒトは、怒りの後に理性が追いつくまで6秒かかるようです。

この6秒間で、怒りコントロールに役立つ方法を紹介します。

「今の怒りはホントは大したことじゃないかも」と気付くために活用できます。

怒りにすぐ対処する方法

(怒ったときに)

  1. 数値化する
  2. 言葉を決めておく
  3. 深呼吸する

数値化する

怒りの表情をアイコンで10段階に表したイラスト

怒りの度合いに点数をつけます。

0は「全く怒りのない状態」〜

10は「一生忘れられないほど、命に関わる激しい怒り」

次の例を踏まえて解説です。

(例)「5人組バンドで同じメンバーなのに私だけ差し置いて、他の4人でパーティをしている。なぜ私だけ呼ばなかったのか。」

もし自分が怒ってしまったとき、

『今の自分の怒りは何点くらいになるだろう』

と考えます。(以下は例です)

「ムカツクけど、別に死人が出たわけではないし、社会的な悪影響も起きていないから10の怒りではない。また、肉体的暴力を受けるよりマシだったと思うし、お金は盗まれてはいない。お金も肉体も無事だから5以下の怒りかな。そうなると・・・3かな。」

考えている間に6秒が経過し、理性が戻ってきます。

ついつい2〜3点で怒ってしまうのが人間です。

言葉を決めておく

怒りに理性が追いつくまでの6秒間、ヒトは2~3種類の言葉しか使わなくなります。

そこで、怒ったときに口に出すワードを決めておきます。

「なんとかなる」「大丈夫」「大したことじゃない」

実際に口に出すと落ち着き効果があります。

深呼吸する

深呼吸は怒りのコントロールに効果的です。

また、その間にカウントバックをするのも良いです。

たとえば、100から3ずつ引いて計算していきます。
100→・・・97→・・・94→・・・91→・・・88→

計算中に6秒が経過して理性が追いつくという方法です。

長期的に改善する方法

「アンガーマネジメント」における怒りへの長期的な改善方法としてノートにメモをする人のイメージ

怒りの改善に役立つ長期的な方法です。(要約まとめ)

怒りを長期的に改善する方法
  1. 記録(アンガーログ)
  2. 分類(ストレスログ)
  3. 自己受容(サクセスログ)

記録(アンガーログ)

怒ったときの内容をノートやスマホなどに記録します。

怒った(日付、場所、内容、点数)を忘れないうちに淡々と書き出すと、「自分が何に怒るか」がわかるようになります。

分類(ストレスログ)

怒りを次のように分類します。

その怒りは、
1.「重要か」
2.「重要でないか」

自分の行動でその怒りを、
1.「変えられるか」
2.「変えられないか」

「重要でないなら怒る必要はなく、自分の行動で変えられないものに怒る必要はない」

こうした発想で、怒りを整理します。

自己受容(サクセスログ)

怒り内容の記録に加えて、自分を褒めることをメモすると、自分の中に「自信と余裕」がどれだけあるかがわかるようになります。

自信と余裕は、怒りの発生度合いに影響します。

家族や職場以外のコミュニティを作る

怒りやすさは環境によって異なり、疑心暗鬼や自信のないときほど怒りやすくなります。

そこで、家族や職場以外のコミュニティとして、「自己開示および自己表現を行える場所」が怒りのコントロールに繋がります。

以上が「アンガーマネジメント」の要約まとめです

さいごに少し、アンガーマネジメントを知らない人が怒ったときの対処法について。

「相手の怒りはどうしたらいい?」

「アンガーマネジメント」の要約内容を活用して相手の機嫌を確認しようとする人のイメージ

相手の怒りは、相手自身が生み出したものであるため、変えることはできません。

怒りに対処するとき、大事なのは怒りの原因となる相手の一次感情に寄り添うことです。

(例)

3人の飲食席で自分だけ水が出されなかったので怒っている人(相手)がいるとします。

この場合、もちろん相手の怒りそのものではなく、怒りの原因である一次感情を考えます。

怒りの原因は水がないことではなく、「3人いるのに自分だけぞんざいに扱われている」悲しみです。

つまり、怒りの原因となる一次感情は悲しみであり、「粗末な対応をされたこと」です。

よってこの場合、謝罪や丁寧な対応が、相手の一次感情に寄り添うことになります。

「アンガーマネジメント」の要約内容を活用して相手に寄り添う人のイメージ

怒りに対応するのではなく、怒りの一次感情に寄り添うことがポイントです。

また、怒っている相手には、アドバイスではなく共感が効果的です。

【まとめ】

怒りのコントロール方法が紹介された書籍「アンガーマネジメント」の要約まとめです。

「アンガーマネジメント」要約まとめ
  1. 怒りをコントロールする術を身に着ける
  2. やがて心理的安全性が生まれ、生産性が高まる

(青字タップで項目へ)

  1. (怒ったときに)数値化する
  2. (怒ったときに)言葉を決めておく
  3. (怒ったときに)深呼吸する
  1. 記録(アンガーログ)
  2. 分類(ストレスログ)
  3. 自己受容(サクセスログ)
心理的安全性が保たれている現場の特徴
  1. 自己開示(心が開ける)
  2. 自己表現(自分の言葉で話せる)
  3. 自己認識(自分はここにいて良いと思える)

Google が実施した4年に及ぶ研究結果。

心理的安全性によって生産性の高まりが実証されたことで、怒りのコントロールはますます重要化されました。

学校の授業などで習いたい内容ですね。

マンガ版


マンガでわかるアンガーマネジメント

 (4.2)*2020/8