【アンガーマネジメント】怒りの原因やポイント|専門家による解説付

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アンガーマネジメント記事のキャッチイメージ

1970年代に考案されたアンガーマネジメント。怒りをうまくコントロールすることを指します。(または心理トレーニングを指す)。

実際、アンガーマネジメントの講習を受けた人の主張を見てみましょう。

  • 怒りのハードルを下げられた
  • 生きやすくなった、仕事をしやすくなった

このように、アンガーマネジメントを役立てることによって、恩恵を得られているようです。

この記事では、日本に「アンガーマネジメント」を伝えた第一人者「安藤俊介」と、脳科学者の「柿木隆介」による「怒りについての解説」をカンタンにまとめてみました。

(こちらでもアンガーマネジメントについて紹介)

それでは、アンガーマネジメントの基本的な知識を見ていきましょう。

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日本アンガーマネジメント協会代表「安藤俊介」による怒りの解説

日本にアンガーマネジメントを伝えた第一人者「安藤俊介」さん。
現在は日本アンガーマネジメント協会代表です。

(プロフィール:安藤俊介)
2004年からアメリカでアンガーマネジメントを知り、研修を積む。その後、2011年ナショナルアンガーマネジメント協会(本部アメリカ)日本支部を設立。

安藤さんはアンガーマネジメントについて次のように述べています。

「怒っても良い。怒ること自体は構わない。怒っていいことは大前提にある。ただ、怒るときは上手に怒る。怒る必要がなければ怒らずに済むようになろう」

日本アンガーマネジメント協会「安藤俊介」参照:報道特集

続いて、アンガーマネジメントの導入知識として解説する他講師の主張です。

「アンガーマネジメントは怒っても全然いいのですが、行ってはならない注意点があります。それは、人を傷つけること、自分を責めること、物を壊すことです

日本アンガーマネジメント協会講師|参照:報道特集

それではアンガーマネジメントについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

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東京都内にある「日本アンガーマネジメント協会」で定期的に行われる講習会。
アンガーマネジメントの講座では、怒りの原因やコントロールする方法について安藤氏が答えます。

Q.「怒らせるものは人?もしくは出来事?」

A.「なぜこの問いが難しいのか、この二つが間違っているからですね。じつは私たちは誰にも怒っていないし、出来事にも怒っていない」

「人を怒らせるものの正体とは、自分の中にある『べき』という言葉なのです。たとえば、マナーを守るべきとか、仕事はこうするべきとか、子供はこうあるべきとか。いろんな『べき』がありますが、それが裏切られると「怒り」となるのです」

日本アンガーマネジメント協会「安藤俊介」参照:報道特集

人は自分の価値観にある「〜すべき、〜あるべき」が裏切られると怒りが生じるようです。

そしてアンガーマネジメントの考え方は、「原因が自分にあるならばコントロールが可能」なことにあります。

それでは、アンガーマネジメントにおいてコントロールするべき3つの要素を見ていきましょう。

「アンガーマネジメント」でコントロールするべき3つの要素

アンガーマネジメントは、3つの要素をコントロールすることが基本となります。

その3つの要素とは、「衝動」「思考」「行動」です。

コントロールするべき3つの要素

それぞれ3つの要素を見ていきましょう。

「衝動」(アンガーマネジメントでコントロールするべき要素)

怒りの「衝動」とはどのようなものでしょうか。

たとえば、あおりなどの危険な運転をする人は、怒りを感じたとき、反射的に行動することが多いようです。(すぐにハンドルをきったり、アクセルを踏んだり)

まず、アンガーマネジメントでコンロールするべき要素の「衝動」について、安藤氏は主張します。

どんなに怒りを感じても絶対にしてはいけないことがたったひとつだけあります。
それは『反射』です。

『反射的に言う、反射的にする、反射的に仕返す』などです。

日本アンガーマネジメント協会「安藤俊介」参照:報道特集

「怒りを感じたとき、反射的な行動に注意する」ということですね。

しかし、どうすれば反射的な行動を防げるでしょうか。

衝動のコントロール方法として、安藤氏は「6秒ルール」を紹介しています。

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怒りの衝動をコントロールする方法「6秒ルール」

安藤氏は「6秒ルール」の活用を主張しました。

「6秒ルール」とは

怒りを感じてから理性を感じるまで6秒かかるため、その間は「衝動に反応せずに待つ」こと。
(科学的な根拠については後述)

「怒りを感じたら6秒待つ」。
そのあとで行うのは思考のコントロールです。

(こちらでも「6秒ルール」について紹介)

反射的な行動に注意ができたら、次は理性的な行動を取る「思考」について紹介されています。

「思考」(アンガーマネジメントでコントロールするべき要素)

次に、アンガーマネジメントでコンロールするべき要素の「思考」について安藤さんは主張します。

ポイントは、自分の中にある「許せる」「まあ許せる」「許せない」の3つの領域です。

無駄にイライラしないためのコツは『まあ許せる』の範囲を広げること。「せめて○○だったら許せる」といったように自分の領域を広げると、自分の許せる許容値が見えてきます。
すると、意外と人は許せる範囲が広いことがわかります。

日本アンガーマネジメント協会「安藤俊介」参照:報道特集

自分の中で「まあ許せる」と思える範囲を広げることが、ポイントとして解説されていましたね。

そして最後となる3つ目、アンガーマネジメントでコンロールするべき要素の「行動」について安藤さんは主張しています。

「行動」(アンガーマネジメントでコントロールするべき要素)

ここでは、「怒りを伝えるとどのような効果があるか」という観点から感じた怒りを4つに分類しています。

起こりうる問題が「自分にとって重要か、自分で変えられるか」で判別して、「行動」に移る判断に役立てるものです。

自分にとって↓→変えられる変えられない
重要すぐに取り組む「変えられないこと」を受け入れる
重要でない余力があるときに取り組む放っておく関わらない
  • 自分にとって重要で事態が変えられるすぐに取り組む(例えば「うまく言葉で伝える」など)
  • 自分にとって重要でないが事態が変えられる余力があるときに取り組む
  • 自分にとって重要だが事態を変えられない変えられない現実を受け入れて今できる選択肢を探す(例えば、「急いでいるときの渋滞なら高速から降りる」など、他に出来ることを見つける)
  • 自分にとって重要でないし事態を変えられないその問題には関わらない
ポイント

怒ったときに自分が取るべき「行動」は、「自分にとって重要か、自分で変えられるか」の指針で4つに分類すると判断しやすくなる。

アンガーマネジメントは3日で習得できる?

Q.「アンガーマネジメントを習得するためにはどのくらいの期間がかかりますか?」

A.→「3日でいいと思います。なぜなら、3日意識するだけで少なくとも思い出すことができるからです。思い出すことができれば練習は続けられます」

日本アンガーマネジメント協会「安藤俊介」参照:報道特集
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以上、日本アンガーマネジメント協会代表「安藤俊介」さんによる解説でした。

続いて、脳科学者「柿木隆介」さんによる「怒り」についての解説です。

怒りの感情はなぜ生まれるのか(脳科学の視点から見る)

ここからは、脳のメカニズムに詳しい専門家、脳科学者の「柿木隆介」さんが答えています。

柿木さんは怒りの原因について、次のように主張しています。

怒りは動物の本能によるもので、発生事態を抑えることはできません。

怒ることは当たり前なのです。たとえば、動物が来たら最大限の力を奮して闘うか、逃げるかのどちらかですよね。

人間も怒るのは当たり前、むしろそれを抑えることが不自然なのです。しかし、私たちは怒りを抑えないといけないですね。

(自然科学研究機構 生理学研究所名誉教授 順天堂大学医学部客員教授「柿木隆介」参照:報道特集)

怒りの感情を生じさせる脳の部位

脳の中の大脳辺系の位置を表しているイメージ

(黄色部分が大脳辺縁系)

怒りの感情は、脳の中の大脳辺縁系が活性化することで生じるようです。大脳辺縁系は人を含め、多くの動物にある本能的な感情や行動を司る部位

そして、怒りを理性的な判断や思考でコントロールするのが「前頭葉」です。

脳の中の前頭葉の位置を表しているイメージ

(大脳新皮質の中にある黄色部分)

人間の前頭葉は、社会生活を送る過程で、怒りなどの感情を制御する必要に迫られて発達したと考えられています。

これを踏まえて柿木さんは、アンガーマネジメントにおける「6秒ルール」に科学的な根拠との関連性について述べています。

前頭葉はすぐに働きません。その理由は、前頭葉が人間の成長過程において後天的に発達したことと、働くときに判断する必要があることです。

辺縁系から大脳辺縁系への伝達時間は3〜5秒くらい。そして、前頭葉から辺縁系への伝達時間が1〜2秒ほど。つまり合計すると、6秒ルールは正しいかと思われる。

(自然科学研究機構 生理学研究所名誉教授 順天堂大学医学部客員教授「柿木隆介」参照:報道特集)

「6秒ルール」は科学的に見ても整合性がありそうですね。

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元日本バレーボール代表「益子直美」さんによるアンガーマネジメント

元日本バレーボール代表「益子直美」さんによるアンガーマネジメント

日本アンガーマネジメント協会の講師は全国約3000人。
講師たちはさまざまな立場の人へノウハウを伝えて活動されているようです。

そしてアンガーマネジメントの必要性は、指導者による体罰やハラスメントの問題があるスポーツ業界でも、注目されています。
中でもバレーボール元日本代表の益子直美さんは、7年前から福岡や神奈川で小学生の大会を特別なルールのもとで開いていました。「指導者は選手を怒ってはいけない」というルールです。

益子さんは、指導者が感情だけで言葉を言ってしまう傾向があることを指摘し、自身の体験でこう述べています。

「社会人チームに入っての目標は引退でした。辞めたくてしょうがなかったから。自己肯定感が低く全日本に選ばれても全然自信がなかった。この原因は、怒られ続けて褒められたことがなく、認めてもらってもないからだと思う」

バレーボール元日本代表「益子直美」参照:報道特集

怒られてばかりで辛かったことを自身の経験を述べています。

» 「自己肯定感の教科書」自己肯定感が高まる方法「要約まとめ」

その後、益子さんはアンガーマネジメントを学び、講師の資格を取得。
指導者向けにセミナーを開くなど、アンガーマネジメントを伝える活動を続けてきました。

益子さんはアンガーマネジメントを勉強する最中、感情で怒っている指導者が多く見かけ、怒りやすい人の特徴を述べています。

怒りやすい人の特徴
  • 言葉のボキャブラリーが少ない
  • 自分の考えがまとまっていない

益子さんは怒りによる被害がなくなることを願い、今も多くの人へアンガーマネジメントを伝えて活動されています。

「怒りやすい人は、何かを伝えたいけど伝えられない思いを怒りに変えて伝えてしまっている。なるべく怒りを使わず、落ち着いて言葉で説明ができるようになってほしい」

バレーボール元日本代表「益子直美」参照:報道特集

【アンガーマネジメント】おわりに

アンガーマネジメントはそもそも、1970年代にアメリカで考案されたそうですね。

その背景として1970年代アメリカを見てみると、ロードレイジ(=路上での怒り)と呼ばれる「ドライバー同士による報復行為」が多発。
そこで、運転に限らず、生活全般に潜む怒りへの対処法として「アンガーマネジメント」が広く認知される背景があったようです。

アメリカでは、事件を起こした加害者へ裁判所がアンガーマネジメントの受講命令を出すなど、矯正プログラムとして定着していたことも。

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